昆虫とともにあった少年期の生活は楽しいものでした。

今年の夏のある日のことです。庭の草を刈りました。刈払い機を休ませ、一息ついて空を見上げると、ウスバキトンボと見られるトンボがたくさん舞っていました。コンクリート水路が下にありますが、そこで生まれたかどうかは分かりません。眺めていて、とても気持ちが良かったのです。トンボを見るとほっとします。見ていると遥か昔の光景が甦って来ました。もう50年以上前のことです。少年期には野山で遊びました。昆虫を友達と追いかけたものです。タマムシがクヌギの木に、カブトムシの蛹が製材所のノコ屑の「山」の中に、ミイデラハンミョウが庭先に、数え上げればきりがありませんが、私の心は昆虫とともにあったと言っても過言ではありません。回想を楽しむわけではないのですが、トンボの姿は青い空とともにあり、裏山の緑とともにあったと思うのです。今は市街地に住んでいますが、今日のように、たくさん舞うトンボの姿を見ることで私の心は満たされるのです。